立入調査内容 厚生労働省の策定した「認可外保育施設指導監督の指針」及び「認可外保育施設指導監督基準」の項目に基づき、必要な保育士の配置、必要な書類の確認、児童の安全や適切な保育の確保について、対象となる施設へ立ち入り、調査します。
ここでは実際の立ち入り調査を受けた施設側からの実態をお伝えします。
まず初めて調査に来た時、時期は2月ごろ、6名ほどでそれぞれの担当に分かれて調査しました。
それぞれの担当者に保育者を配置させ同時進行で調査にかかる時間は3時間以上。
その中でまず、全員立った状態でニコリともせず真剣な面持ちで
事情聴取の様な雰囲気に先生方や、勿論子供達も委縮していました。
そこで「大勢の知らない人が怖い顔しながら高い所から見下ろして
子供たちが怖がるのでまず座っていただけますか?」と申し出ました。
すぐに座っていただけましたが、3時間以上も保育に集中出来ず
友好的な雰囲気では無いため精神的にもかなり堪えるものでした。
最後に気になった点など助言されるのですが、
お昼寝から起きる時に異年齢の子供達が力を合わせて大きなお昼寝マットを
自分たちで畳むのですが、その時に4月から来ていて、
いつもは助け合って先生達の手を借りずに動けていた子が
調査中のこちらをチラチラ見ながら動けなくなってしまった事を受けて
「あのような場面では側に寄って手取り足取り教えてあげようとする姿勢が大事だと思います」
と指導されましたが、知らない大勢の大人達に委縮してしまった事により
4月から10ヶ月学んできた事を無視して自尊心を傷付ける様な事は出来ません。
そして翌年からは5名、4名、3名と人数も減り、入口でまず名刺をいただいた後は
自ら座って子供達に時々笑顔を見せたりするようになりました。
ここで調査に来る職員は公務員でたまたま配属されてきたものであって、
決して保育理念を理解している人達ではありません。
保育に関するどんな問題も本当に理解している当事者が
声を上げて行く事が大切だと学ぶ事が出来ました。