昨今、LGBTという言葉を見聞きすることが増えました。
さらにはLGBTQ、LGBTI、LGBTIQ、LGBT+、LGBTQIA+などなど、表現も様々出てきました。
言葉の意味はGoogle先生で検索いただければすぐに分かりますので、ここでは割愛させていただきます。
LGBTのシンボルとなっているレインボーフラッグの考案者であるG・ベーカー氏ですが、2017年3月30日に65歳という若さで亡くなりました。
G・ベーカー氏は、1970年代のLGBTの理解がまだ進んでいない時代からLGBTの権利獲得のために命がけで活動を行った人物です。
レインボーフラッグの製作は初の同性愛者を公言して市会議員になったハーベイ・ミルク氏の依頼によって始まり、1978年には現在のレインボーフラッグの原点である8色のレインボーフラッグが誕生しました。
それぞれの色には以下の意味が込められていて、全体で『多様性』を表しています。
ちなみに現在のレインボーフラッグは6色が主流ですが、これは当時の生産技術の問題が関係しています。アメリカでLGBTの権利を訴える活動が活発化し大量の旗が必要でしたが、当時は8色印刷の旗を大量に生産することが難しく、現在の6色がメジャーとなりました。このエピソードからも当時のLGBTの活動の勢いを感じ取ることができます。
レインボーフラッグが広く知られるようなった背景に、ある悲劇的な事件があります。それはレインボーフラッグの制作を依頼したハーヴェイ・ミルク氏の死です。
ハーヴェイ・ミルク氏は同性愛者を公言した初の市会議員で、LGBTだけではなく有色人種や高齢者など社会的弱者といわれる人たちの権利向上を求めて活動していました。しかし市会議員当選後一年足らずの1978年に何者かによって暗殺されてしまいます。LGBTの権利を強く主張していたハーヴェイ氏の死によってLGBTの人権活動が沈静化することも想定されましたが、この悲劇的な事件はLGBTの結束力をさらに強める結果となったのです。
その結束力を示す手段として使用されたのがレインボーフラッグでした。レインボーフラッグはプライドパレード実行委員会をはじめとするLGBTコミュニティーにて使用され、瞬く間に認知度が向上しました。そして現在ではアメリカ国内だけでなく、海外でも「レインボー=LGBT」という認知を広げ受け入れられています。
ベイカー氏はレインボーフラッグにどのような想いを込めたのでしょうか?
「なぜ虹色にしたのか」というCBSのインタビューにて彼は以下のように答えています。
「虹は、多様性を受け入れるということを瞬時に理解させてくれるんだ。虹は美しく、すべての色が含まれている。私達のセクシュアリティは、すべての色だ。私たちはすべてのジェンダーであり、人種であり、世代なんだ」
EARTH CHILDの理念も、この言葉に集約されています。
人間が作ったすべての境を無くし根源から繋がる事が出来れば根強くその縁を広げていける、
私たちは『みんなおんなじちきゅうのこども』なのです。